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モーショングラフィックスを制作会社に依頼するには?依頼先別のポイントや費用感
動画広告・動画マーケティングの一つとして、モーショングラフィックスの制作をお考えの企業様。依頼先をどうやって探したらいいのか、どのように依頼したらいいのか、お悩みではありませんか?
今回は、実際に依頼するにあたって依頼先ごとのポイントや費用感などについて、ライター・杉本さんと対談形式でお話しさせていただきます。
杉本:ライティングファーム紡 ライター
北川:株式会社1コマ 代表
モーショングラフィックスとは?
杉本:いきなり初歩的な質問なのですが、そもそも、「モーショングラフィックス」とは何なのでしょうか?
北川:実は海外では以前から一つのジャンルとして存在していたのですが、日本では近年になって一気に浸透してきた言葉なんです。「モーション(動き)」+「グラフィックス」という意味で、ロゴや図形、文字、写真、イラストといった静止画像(グラフィック)に動きや音をつけて、動画として加工する映像手法のことです。
杉本:映像でいうと「アニメーション」という言葉をよく耳にします。モーショングラフィックスとアニメーションにはどんな違いがあるのでしょう?
北川:モーショングラフィックスとアニメーションの境界線は曖昧で、はっきりと分類することは難しいのですが、アニメーションは物語やキャラクターの感情を語ることが特徴でしょうか。
たとえばディズニーやジブリ、漫画の原作があるものなどが挙げられますね。アニメーションはいわゆるパラパラ漫画。漫画によって異なりますが、一般的には1秒間に15〜30枚の静止画をパラパラとめくり、キャラクターなどの動きを表現します。
対してモーショングラフィックスは、元々動きのない、静的なグラフィックデザインを動かす表現を指すことが多いですね。
杉本:モーショングラフィックスとアニメーションとは、制作する上でも少し違いがあるんですね。
北川 :モーショングラフィックスは、制作の際に欠かせないソフトが開発されたことによって、一気に普及した映像手法だといえます。1960年代にはすでに、コンピューターを使ってテキストやイラストを動かす技術が生まれ、映画のオープニングやエンディングなどが制作されていました。
こうして技術の進化、ソフトの開発が進み、1枚1枚イラストを書く手間が省けるようになったんです。そうしてそれまでのやり方から一気にハードルが下がり、制作会社も増え広まっていきました。
杉本:モーショングラフィックスとよく似た「モーションデザイン」という言葉も耳にしますが、同じもの?どういう意味なのでしょうか?
北川 :モーションデザインは、モーショングラフィックスよりも幅広い、より包括的な意味合いで使われています。モーショングラフィックスは幾何学的な図形やイラストなど、やや抽象度の高い映像が多いのではないでしょうか。近年では技術やツールがどんどん発展してきており、より新しい使い方を駆使し、多彩に作りこまれた映像表現が「モーションデザイン」といえるかもしれません。
日本では「モーショングラフィックス」という言葉のほうが認知度は高いのですが、書籍などでは「モーションデザイン」という言葉が使われはじめているように思います。
モーショングラフィックスを作るためのソフトとは?
杉本:モーショングラフィックスを制作するために、専用のソフトを使うんですね。
北川:はい。代表的なのは、「Adobe After Effects」です。今や、モーショングラフィックスの代名詞になっていますね。業界では大体使われているのではないでしょうか。たとえば映像スクールのモーショングラフィックスコースなどでは、90%がAdobe After Effectsを使ったカリキュラムで、必須項目といえます。
杉本:映像・アニメーション業界では、もはや欠かせないソフトなんですね。この他にはどんなものが?
北川:3Dの表現を使うのであれば、Blender、Cinema4D、MAYAなどが挙げられます。Blenderは無料で使えるソフトで、多くの動画制作者が使用していますね。Cinema4Dは、2024年時点では1ユーザーあたり年間99,000円となっています。MAYAは2024年1月時点で1ユーザーあたり年間286,000円です。MAYAは価格が高額なので、個人ではなく制作会社さんなどで導入されているケースが多いかなと思います。
最近ではスマホアプリも数多く登場しています。もし3Dにこだわらず2Dであれば、スマホアプリもありますので、試しにどんなものなのか使ってみるのも面白いかもしれませんね!
モーショングラフィックスを依頼できる会社にはどんな種類がある?
杉本:実際にモーショングラフィックスの制作を依頼したいとき、どこにお願いするといいのでしょうか?
北川:大きく分けると、「広告代理店・コンサルティング会社」「デザイン会社・Web制作会社」「映像制作会社」があります。
「広告代理店・コンサルティング会社」は、マーケティングや広告戦略など、販促に関して総合的に相談できるのがメリットではないでしょうか。動画を制作・公開した後の効果測定をはじめ、次回の施策まで長期的なお付き合いができます。
一方で、制作部分を内製している会社は少ないため、多重な下請け構造になりがちといえます。また、コストはそれなりにかかるため、予算が限られている場合は依頼が難しいケースもあるでしょう。ただ、上記のようなメリットがあるため、大規模かつ長期的なプロジェクトにはおすすめの依頼先です。
杉本:デザイン会社・Web制作会社はどうでしょうか?
北川:「デザイン会社・Web制作会社」は、バナー広告やリスティング広告との連携など、Webデザインが必要な場合に一括で依頼することができるのがメリットです。簡単な動画バナー制作などは、デザイン担当のデザイナーが動き(モーション)まで制作する場合もありますが、本格的な映像・モーショングラフィックスは外部へ委託している場合が多いのではないでしょうか。
ホームページはA社、映像はB社と分けて依頼するのが負担に感じられる場合は、広報部門をまるっとおまかせできるのでおすすめです。
杉本:映像制作会社についても教えてください。
北川:「映像制作会社」は動画制作について直接依頼でき、そのまま制作を行っていただけます。そのため話がスムーズに進みやすいですし、希望もダイレクトに伝えやすく、また伝わりやすいでしょう。
ただ、映像制作会社と一口で言っても、さまざまな会社があります。得意分野が細分化されているため、映像制作会社を選ぶ時の判断がむずかしいのです。たとえば、実写系(ドローン)、モーショングラフィックス、商業アニメーション・VFXなどジャンルも多岐にわたります。
また、時代の変化とともに技術の進化がめまぐるしい業界です。そのため、実際にどんな動画を制作されてきたのか、現時点で制作しているのか、制作実績を確認することが大切です。ちなみに1コマではモーショングラフィックスを強みとし、実写系も対応可能です。是非お気軽にお問い合わせいただけたらなと思います。
依頼の出し方のコツ
杉本:実際にモーショングラフィックスの制作をお願いしたいけれど、どうしたらいいかわからない…という声を耳にします。まず何か準備しておくべきものはありますか?
北川:モーショングラフィックスの制作をご依頼いただく際、企画書があると話がスムーズに進みやすいですね。ただし、企画書がない場合でも社内で決めておいていただけるとお話を伺いやすい項目がいくつかあります。
まずは「目的とターゲット」です。「動画をどこで流すのか」「だれに見てもらいたいのか」など、広告・マーケティング全体の中でどの役割を担うのか考えます。
また、動画を配信する場所はどこなのかも重要です。どのように潜在顧客に届けるのか、商品認知へつなげるのか導線を設計する必要があります。YouTubeやInstagram、展示会や店内のモニター、デジタルサイネージなど、掲載先によって縦型や横型、サイズなど、いくつかのパターンを作る場合もあります。
杉本:他にはどんなことを決めておくとよいでしょう?
北川:「動画の長さ」についてもおおよそ決めておいていただけるとすり合わせがしやすいですね。先にあげた掲載先、つまり用途によって動画の長さも変わってきます。たとえば記録系の動画の場合は、撮影時間によって金額が変わってくるのもポイントです。
対象サービス、商品の「ロゴ、ブランドカラー」も決まっていれば教えていただけるとスムーズです。もし、まだ用意がなくてこれから作る予定…といった場合、デザイン会社に依頼してご用意いただくか、1コマで制作、ご準備させていただくこともできます。お気軽にご相談いただければと思います。
この他「参考動画」もいくつかご用意いただくと、制作側もイメージがしやすくなります。その際には、どこが気に入っているのかを共有いただけると認識違いを防ぐことができます。たとえば雰囲気なのか、デザインなのか、色なのか、ストーリーなのか…。細かく文章化する必要はなく、パッと見て「いいな」と思ったポイントをまとめておくとよいでしょう。
また「予算」についても大体の金額を社内で検討いただくと良いと思います。制作費用は、求めるクオリティや動画の長さによって大きく変わってきます。ご希望の費用感より制作側がプランをいくつかご提案することができます。
あと、納期(公開日)についても検討いただいておくことで、制作側の制作スケジュールを予め確保しやすくなります。たとえば展示会日程など公開(使用)日が明確に決まっている場合は、初回相談の時点で伝えましょう。スケジュール次第では制作側がお引き受けできない場合も十分にあり得るので、大体の予定でもいいので決めておくことをおすすめします。最近は、動画の需要が増えリソースが足りていない制作会社も多く、短納期の場合は発注が難しくなってしまうケースもお見受けしています。
株式会社1コマに依頼するなら、どんな費用感?
杉本:モーショングラフィックスに強みを持つ1コマに動画制作を依頼したい場合、動画の長さや用途で費用感はどう変わるのでしょうか?
北川:動画制作にはさまざまな作業があり、一律に制作費用をお伝えすることがとても難しいです。ここでは、用途・シーン別に具体例をいくつかご紹介させていただきますね。
まずは「動画バナー」です。8秒以内の短尺動画で、いくつかのSNSでも使えるのがポイントです。大きさ、横型か縦型かなどで作り直しが必要になりますが、なかには何パターンも制作される方もいらっしゃいます。
情報量は1920×1080、1080×1080pxなどバナー1枚分のイメージで、デザイン込みで約5~7万円です。静的なバナーデザインに対して、目線誘導や注目を集めるための動きをつけます。
次に「デジタルサイネージ」です。15秒以内の動画で、デザイン込みで約8~12万円です。情報量はポスター1枚分で、そのイラスト、画像に動きをつけていきます。
「取扱説明動画」は、30秒〜5分程度の長さで、金額は約10~60万円です。仕上がりの動画の長さや対象製品・撮影場所により大きく変動します。使い方に特化した説明の動画で、わかりやすくシンプルなつくりになっています。たとえばAmazonなど、商品販売ページに添える動画が一例です。
「ロゴモーション」は、3~10秒以内の動画で、おおむね3~30万円です。ロゴを動かすことでユーザーの興味をひくものですが、動かし方によって金額が変わってきます。
杉本:モーショングラフィックスといっても種類はさまざまですね。この他はどんなものが?
「動画広告・WebCM」は、約15秒〜30秒程度の動画で、約30万円〜60万円です。特定の商品やサービスを売るための動画であり、キャッチ―な売り文句で販売を促進します。他の動画を比較すると、デザイン・ナレーション・音楽をはじめ、すべてにおいて関わる人が増えるのがポイントです。ディレクション費が必要になるので、総じて価格も高くなります。この他、もしオリジナルの音楽を作りたい場合には音楽の制作者に依頼することもあり、その分コストもかかります。
「企業のブランディングムービー」は約30秒〜2分の動画で60〜200万の費用感です。企業の理念や目指す未来などを、映像に置き換えます。企業のシンボルを伝えるため、じっくりとヒアリングしながら動画の内容を決めていきます。動画広告と同じく、デザイン、関わる人や物が増えますし、企画が非常に重要なため、企画にかかわる費用も加味しての価格です。
オンライン相談会も実施しています!
杉本:モーショングラフィックスに興味はあるものの、どこにお願いしたらいいかわからない…。そんな企業様も少なくないと思います。今回のお話から、ぜひ気軽にお問い合わせいただけたらうれしいですね!
北川:そうですね!株式会社1コマでは、無料でのオンライン相談会も実施しています。いきなり対面での相談だと気構えてしまう…という企業様も、まずはお気軽にお問い合わせください。
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